「アバッキオ、洋間を何とかしろ」
「4、5時間はかかるな。」
「5分でやるのだ」
「ドッゲェー!」
「どうしよう…コレいるかなあ。やっぱ取っておこう。するとこっちも捨てる訳にはいかないな」(仮ゴミ箱を漁るアバ)
「何やってるんです?そんな無駄なものを引っ張りだして」
「おお、ジョルノか。こいつは俺の大切な思い出の品だ」
「PN発売当時のもはや使えないモード系口紅現品サンプルセットに、2ページしか使っていないたれぱんだメモ帳、ポケモンスタンプですか」
「文句あるのか?」
「いや、いいんですけどね。これらを引越しの度に持ち運んで、住居の一部スペースつまり家賃をこれらのために支払うのはあなたですから。」
「うるせぇ。こいつらは俺の化身だ」
「無駄は嫌いなんだ。思い出は胸の中にだけ留めておけばいい。forever in my mindです。大体仮ゴミ箱を作る根性が甘い。甘過ぎる。無駄は嫌いなんだ。無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァァァァッッ!!!!」
ゴミ箱シュート。
「うわぁ〜!…でも部屋がスッキリした、かも。」
「おや、和室にはミスタ。どうしたんです。これらの服は一体?」
「おお、15の頃に買ったけど、筋力UPしちまってな。今じゃお蔵入りのモノだ」
「へぇー」
「ひょっとすると筋肉が落ちてまた着られるかもしれないし、初めて自分で買った服なんだ。」
「へぇ__…痩せたら着れる?痩せた自分への御褒美が、ン年前の洋服?!情けなくて涙チョチョ切れますね。万が一、痩せることがあったら20万持ってデパートに行ってください!」
「うわっ、なにしやがるジョルノ」
「過去の自分に現在の自分が乗っ取られ続ける。これがセンチメンタルアバッキオフェノメノンだッ!」
バルバルバル!!!
(滅びてるし・・・)
「うわーん、フーゴ。どうしてもまとまりきらないのが出てきたぁー」
「おや、ナランチャ。」
「俺、オレ…わかんねぇよぉー。」
「よしよし、涙を拭いてくださいナランチャ。」
「えっく、えっく」
「掃除機、レンジ、テーブルなどは業者にまかせていいんです。カゴに入れただけでも持っていってくれます。大分片付いたじゃあないですか。水まわりも見てくれさえ整えておけば大丈夫ですよ。」
「えへへ♪」
「それじゃあ後はもう寝るだけ」(パチン)
---箱だらけの部屋にて
「やばいぜ。どの箱に何が入っているのか全然わからん。何よりもリーダーの俺が取り乱しているところを察されてはまずい。いちかばちかだ、喰らえ、スティッキー・フィンガーーーァァズ!」
「引越し前に全部開けてどうするんですかブチャラティ」
「…るまでのことは無かったかな」
「NO1!NO2!NO3!NO5!NO6!NO7!」
「それでいいミスタ。その番号とメモの組み合わせが最高にいい」
「最低でも箱に番号を振っておかないと、万が一紛失された場合もすぐに気づけるから助かる可能性が高まるぜ」
「実際は万が一どころが十が一でかなり多いぞ」
「開梱しといて何言ってるんです、ブチャラティ。」
「それはそれ、これはこれだ。テープの色を部屋毎に変えるのもいいぞ」
引越しとは、まだ見ぬ荒れた部屋を切り開く行為。
不要なものを捨てる勇気は、新居を照らす朝日のように輝かしい。

開梱編に続く…かも